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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2015

ホストプロ! 池田勇太は「プロとして築いてきた原点がこの大会」

今年のホスト試合は、大切な人を胸に立つ。2015年のプロ日本一決定戦。2009年大会で、ツアー初優勝を飾ったのもこの大舞台。
「プロとして、築いてきた原点がこの大会」というほど強い思い入れは、2010年から大会の冠スポンサーをつとめる日清食品ホールディングスとサポート契約を結ぶ立場としては、なおさらである。
「ここで勝つことが恩返し。非常に気の抜けないトーナメント」と毎年、強い意志で大会2勝目に挑む池田の背中を、今年はさらに後押ししてくれる存在がある。

母ゆみさんに女手一つで育てられた池田にとっては、まさに育ての父である。祖父の直芳さんを先週、亡くしたばかり。「急なことでしたので、色々ありましたがあれだけ大勢の方々に見送っていただいて。おかげで非常に良い式になりました」と、まずは律儀に頭を下げた池田。

いまはまだ、思い出の中にどっぷりと浸る日々の中で「忘れようと思っても、忘れられない」。ことゴルフに関しては、非常に厳しかったという直芳さん。
「教わった事ができず何度も何度も怒られた」。それでも、やめようと思ったことは一度もなかった。「あの時の厳しい指導があったからこそ、今日の自分があるといっても過言ではないですから」。かけがえのない人を亡くした悲しみが癒えることはないが、それ以上に大切な人と過ごした日々も、胸に刻まれて消えることはない。

「これからも祖父と二人で練習に励んだ思い出を忘れない。一つ一つの教えを初日から4日間、一つ一つかみしめながらやっていく。恩返しは優勝あるのみ」。
今年は特に、並々ならぬ覚悟で迎えたホスト試合だ。

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