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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2015
手嶋多一が会見、僕の連覇は難しい・・・?!
「今大会では昨年から選手目線に立って、選手の技量を引き出すエキサイティングなコースセッティングを目指していますので」(倉本)とは、確かにそうかもしれないが、それにしても「そのスコアはなかなか出ないっスよ」と、真っ先に口をとがらせたのは昨年の賞金王。
飛ばし屋との誉れ高い孔明も、頭を悩ますフェアウェイの幅。「行けば、確かに16アンダーも出るかもしれない」。しかし、少しでもラフに入れたら、70ミリまで成長したラフは、一筋縄ではいかない。「ドライバーを持つと、途端に難しく感じてしまう」と、孔明も頭を悩ます。
「刻むべきか、攻めるべきか・・・」。その逡巡こそ、主催者の思うツボであり、倉本も「確かに、300ヤード飛ぶ選手には、狭く感じるかもしれない。ドライバーを持つホールと持たないホール。ショットにメリハリをつけて、しっかりポジショニングを取っていく選手により有利なセッティングになっていますので」と、そこは認めた。「今年も、選手たちの技量をフェアに引き出すセッティングにしたかった」。
今年の開催コースの太平洋クラブ江南(こうなん)コースは、設計家の加藤俊輔氏が手がけた。開幕前日の13日水曜日に行われた記者会見の中で、株式会社太平洋クラブの韓俊(ハン・シュン)代表取締役社長が言われた。「高低差13メートルのフラットな地形の中にも、池やバンカー、複雑なアンジュレーションが巧みにレイアウトされた戦略的なコース」との紹介に、昨年覇者の手嶋多一も異論はない。
たとえば、バンカーの数は思いのほか少なくて、18ホールのうち27コしかないそうだが、昨年末からたびたび足を運び、視察ラウンドを行ってきた手嶋も、「バンカーが27コしかないなんて。言われるまでまったく感じなかった」と驚く。
「数は少なくても、どのバンカーもすごく効いていますので」。昨年の優勝者さえ、どのバンカーにも苦しめられるという印象があるという点からも、いかにハザードの配置が計算し尽くされているかが伺いしれるというものだ。
「この1年は、コースメンテナンスにも太平洋クラブの全17コースの英知を結集して、細部にわたってこだわってきましたので。今季のプロ日本一を決めるにふさわしいセッティングに仕上がっているものと、自負しております」と、韓(ハン)代表取締役社長。
「倉本さんは16アンダーと言われているそうだが、おそらく行っても12アンダーくらいが優勝スコアになるのでは」と言った孔明の目算は、手嶋の思いとも重なる。
「僕も12アンダーくらいが選手達の目標スコアになると思う。頭を使ってプレーをする選手にチャンスがあると思う。非常に面白い戦いが、繰り広げられると思う」と、手嶋。
「でも僕は、12オーバーくらい叩く」とは、相変わらずこの人は・・・・・・。昔から、人前で絶対に大きなことを言わない選手が連覇を狙う、などとは間違っても言うわけがない。
むしろ、相変わらず自らを落としてばかりいて、「僕の連覇は難しい」と言って、にこにこと笑うてばかりだが、普段練習しない選手が先週のオープンウィークは「ラウンドもしてきました」と、今週に備えてきた。
昨年覇者として「大会に失礼がないように」と、この選手なりの意気込みで「僕も頑張って、優勝争いに加われるようにしたいと思います」。律儀に謙虚に抱負を語った。