Tournament article

東建ホームメイトカップ 2016

片山晋呉は「達成しちゃうと後が大変」?!

ツアーでもっとも若い永久シード選手も、開幕戦に穴を開けずに済んだ。「昨日の夜は39度の熱だった」。ふいの発熱に、すわ欠場かと頭をよぎったが、「朝起きたら全然、下がってた」と、この日水曜日のプロアマ戦は、大雨が降る中でも、昨晩がウソのように。43歳が元気いっぱいだ。

7月11日時点の世界ランクで決まるリオ五輪代表の座は、松山英樹に次いでもっとも上位につけるのが、片山である。

しかし、今からそれを目標にする、と言っても「相手がいることだし、思うところは色々あるが、口に出して言っても、それを達成してしまったときに、そのあとがまた、大変なことになっちゃう」と、開幕を目前に、口をつぐんだ片山だ。

日本人最高の4位につけた09年のマスターズトーナメントの直後の燃え尽き症候群がいい例だ。
「目標をかなえちゃうと、その後がまた・・・」。この歳にまた、あのときの二の舞は相当キツい。
今年のマスターズトーナメントにしても、連覇をかけたスピースや、何より松山の活躍が目を見張るが、「僕が彼らに刺激を受けていたら、体が壊れちゃう!」。それよりも片山が注目したいのは、ランガー。
「58歳でもあれだけ出来るのは、何年も変わらないスイング。ずっと同じことを続けたら、ああなれるのか、と」。
むしろドイツのレジェンドの揺らぎない継続性を刺激に、国内開幕戦に乗り込んできた片山だ。
プロアマ戦で、チームを組んだ俳優の渡辺裕之さんはこれでも還暦! スタート前に頂戴した渾身のエールで、本戦でも元気いっぱい。
さあ、みなさんもご一緒に。
「ふぁいとぉ〜〜!」。
「いっっぱぁ〜〜つ!!」。

関連記事