Tournament article
カシオワールドオープン 2016
谷原秀人がピン型パターで猛チャージ
「今日は珍しく入ってくれた」。
5番で5メートルを沈めて最初のバーディを奪うと、6番ではチップイン。9番では3メートルを逃さず、「10番は5メートルくらい」。
今週、思い切ってバッグに入れた。ピン型のパターで戦うのは、5年ぶりくらいだ。
「今まで、もうちょっと強く打てていたら入っていたのかな」。先週まで愛用していたマレット型は、「ヘッドの重みでストロークを安定させて、流し込む感じ」。
今週はそれよりもう少し、強めにヒットすることが出来れば。
正念場の決断が、吉と出た。
後半も勢いは止まらなかった。
連続バーディにつなげた14番では、強気のタッチで1メートルも膨らむスライスラインをねじ込んだ。
この日7バーディ(1ボギー)の66で、最終日へ希望をつないだ。猛チャージで賞金1位に詰め寄った。
今年は特に終盤戦で聞かれるたびに、何度も繰り返し言ってきたことだが相手の順位がどうかということは、関係ない。
「昨日、勇太がトップに立ったからというより、ただ自分のゴルフが出来るか出来ないか。優勝したいがために頑張っている」。
その強い思いだけが、今年の賞金レースをこれほどまでに熱くしている。「それは、いいんじゃないですか」とやっと少し笑った。「見ている方も楽しくて、盛り上がっていい」。
最終日は7位タイから、またさらに賞金レースを面白くする。