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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2017

創意工夫の玉手箱! 片山晋呉は「いいほうに転んだ」

スタートのつまずきを、上昇のきっかけに変えた。1番を、ダブルボギーで出た片山。スタート前に、蹴つまずいた拍子にネックの部分がぐにゃりと曲がってしまったのは、重さも重心バランスも、完璧に準備万端整えていた長尺パター。

しかし「もう使えなくなってしまった」。
間際に先週まで使っていたスペアに取り替えるしかなかった。いきなりダブルボギーとトラブルは続いたが「何かありました?」と、トボけた。
「覚えてない」と平然と、すぐに記憶から抹消させて、2番でバーディ。
そして、6番では10メートルのイーグルパットをねじ込み「あそこでアンダーパーになってから、あれよあれよと行きました」。
最初のハプニングも「朝のトラブルから良い方に転んだんじゃないですか」と急ごしらえのパターも使いこなして5度の賞金王は転んでも、タダでは起きない。

創意工夫に溢れた練習からラウンド中の、個性溢れる一挙手一投足まで。5度の賞金王は、人を驚かせる天才だ。

今年は、ISPSハンダマッチプレーでマッチプレー競技史上最年長Vを飾って、今年もまたこの舞台にこぎつけた。
30人の戦士が集うシーズン最終戦で、20年連続20度目の出場を誇るベテランはリーダーボードも特に確認もせずに「らく〜〜〜にやってる」。
44歳がノンプレッシャーで大会3勝目を射程に入れた。

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