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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2017
チャン・キムが賞金レースから脱落
昨年は歴代最高の311.29ヤードを記録した。今季はここまでそれをさらに上回る315.27ヤードで、ドライビングディスタンスは再びダントツの1位。
世界に誇る飛ばし屋が、大会2日目のスタート前に棄権を申し出た。
今年年頭に掲げた目標は、このシーズン最後の頂上決戦に出ることだった。
初優勝のミズノオープンから3勝を挙げて、実現させたばかりか、目下賞金3位は勝てば逆転の可能性も秘めて、堂々乗り込んできた舞台を最後まで戦わずして降りる無念。
賞金レースの渦中にありながら「大きなチャンスを無くしてしまうことはとても残念」。
今季は全米オープンと、全英オープンにも初出場を果たした。アリゾナの自宅と日本と、海外メジャーと。行き来が続いた過密スケジュールの負担は、腰に出た。
11月の三井住友VISA太平洋マスターズに続いて、2度目の棄権。
今週は初日恒例の開会セレモニーでも、選手全員の記念撮影で、しゃがみ込むだけでも顔がゆがんだ。
賞金1位の小平に腰をさすられて、再び立ち上がるのもやっと。
連日、入念なケアで「無理をすれば、最後までプレーは出来たかもしれない」。でもいざ初日はコースに出るなり痛みの影響で、太ももからふくらはぎにかけて硬直が始まり、4つのダブルボギーで12オーバーを打ったり、ゴルフにもならなかったし「今後の選手人生を、危険にさらすことは避けたかった」。
次週は、米二部の予選会も控えている。
世界にも引けを取らない飛ばし屋が、最善の策を取った。
最後の最後に残念な結果となったが「おかげで今後はもっとしっかり体を鍛えて行かないといけないという気持ち」と、せめてさらなる飛躍の糧にする。
不本意な締めくくりも「今年は思いがけず3勝も出来たし、スペシャルな1年になりました」。
主催者、関係者のみなさんと、何より共に熱い戦いを繰り広げてきた仲間たちに、心からの謝意を残した。