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〜全英への道〜 ミズノオープン 2017

チャン・キムは「もうひとつ獲れたら最高の1週間に」

最終ホールのパー5も、強い風の中で240ヤードの2打目を4番アイアンで、5メートルに乗せてイーグルで締めた。

今週は、ドライビングディスタンスでこの3日目まで平均312.17ヤードを記録して、ランク2位。
屈指の飛ばし屋はきっぱりと「確実に、アドバンテージがある」。
4つのパー5のうち、605ヤードと長い長い11番でさえチャンにかかれば「フォローなら、2番アイアンで打てる。今週のパー5は全部アイアンで乗せられる。他の人より制御できるし、止めることも出来る」。

2012年の欧州ツアーはフランスの大会で、475ヤードをワンオンしたことも。
驚愕の飛距離を駆使して「今日は風の中、我慢して対応できた」。
グリーン上も日に日に、調子が上がっているといい、攻守揃えて2位と3打差の単独首位にのし上がった。

韓国で生まれ2歳でハワイに移った。野球やサッカー、バスケットボール、テコンドーと数ある万能スポーツからゴルフを選び、17歳で本場アリゾナに渡ると、アリゾナ州立大在学中の2010年にプロ転向を果たした。

09年にはカナダ、12年にはアジア、13年には日本と、いずれのQTでも1位の経験も、まだツアーでは未勝利で「QTは、得意なんだけど」と、苦笑い。
「今週は、それを変えられるといいんだけれど」と、初勝利と共ににらむのは、1週間でいっぺんに2つのメジャー切符だ。

今週22日月曜日は、全米オープンの最終予選で、1日36ホールでも決まらず、プレーオフの1ホール目に勝ち抜けた。

翌日には今週のコースに入り、18ホールの練習ラウンド。水曜日は休めたとして、この日で実に109ホール目。
「正直、疲れています」。
心身を休めようにも、日本のビジネスホテルはどこも、ベッドが小さく、身長188センチと体重105キロの体は収まりきらずに、ベッドの先にさらに椅子を置き、そこに足を乗せて眠ることも。

暇さえあれば“里帰り”する。おじいちゃんとおばあちゃんの家がある韓国の実家で、どんなに寝返りを打っても落っこちないキングサイズのベッドで眠れるのはまだまだ先の話だ。

ユニットバスも窮屈で、バスタイムもリラックスにはほど遠いが不便にも耐えて「もうひとつ獲れたら、最高の1週間になる」。
全英オープンの出場権がかかる今大会で、一石三鳥の初優勝を飾る。

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