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カシオワールドオープン 2018
6万円差に泣いた舞台で市原弘大が、5打差から狙う2週連続V
2週連続優勝がかかる市原が、首位と5打差の18位タイから大混戦の最終日に挑む。
少し、風がやんだこの日はインスタートの裏街道から、猛チャージを開始。12番から3連続バーディなど4アンダーで折り返すと、後半はさらに2つ縮めて66。
「ショットも、パットも良かった。ピンを狙ってチャンスを作れた」と好調が続いている。
先週のダンロップフェニックスで、世界1位のケプカを従え、やはり5打差の大逆転V2を達成したばかりだ。
昨年のこの大会ではシード権の確保に失敗した選手が、2週連続Vチャンスを迎えて「何とも言えない気持ち」と、複雑な思いを吐露した。
毎年シード権争いが話題になるこの大会では97年のプロ入り以来、幾度となく渦中の人になった。
「昨年もそうですけど、一番つらかったのが、2012年でした」。
当時の賞金ランキング71位は、わずか6万円差で弾かれシード落ちを喫した。
さすがにこのときばかりは、いつもの笑顔も消えた。
偉業に挑む最終日を前に、あのときの光景が、ありありとよみがえった。
「このコースにいると、いろんな思いが交じって複雑な気持ち。こうしてプレーさせてもらえることをかみしめながら、明日も目の前の1打1打。大事にする気持ちを忘れずやりたい」。
いま絶頂期にあるからこそ、謙虚になるのがこの選手だ。