Tournament article
フジサンケイクラシック 2018
2度目の勝利の鍵はシカト?! 丸山大輔が狙う13年ぶりの大会V2
「もう死にそう・・・」。なんとも、悲壮な声が聞こえてきた。2日目の68で、通算2アンダーまでスコアを上げた丸山。
2005年のチャンピオンである。2位の片山に7打差をつける圧勝は、悲願の初優勝でもあったがそれももう、13年も前の話だ。
当時は全長7454ヤードで行われたコースもティーインググラウンドの位置など、あれから年々、あちこちで改造が施されて今や7566ヤード。
「だいぶ、コースも変わって。同じような感じではいかない」と景色は一変した。
「ティがどんどん後ろに下がって、距離が長く感じる。サービスホールがない。振れればいいが、広いわけではない」と、一筋縄ではいかなくなった。
加えて、加齢による体力の衰えが、拍車をかける。
09年から契約した都内の「ドームアスリートハウス」で今も絶え間なく鍛えているとはいってもやっぱり、あの頃のようにはいかない。
たとえばティグラウンドから急激に上る“登山ホール”の3番。「勝ったときは、喋りながら歩けた」。
今は「話しかけられても答えない。シカトです」。
同組の小林(正)と、孔明相手に初日に懲りた。
「飛ぶ2人は、2打目で休む時間がある。セカンドオナーの俺は、上がってきて最初に打つでしょ。休む間もない。昨日は孔明が、話しかけてきたから死にそうだった」。
この日は、話しかけてこられぬように、一人離れて黙々と坂を登って渾身のバーディにつなげた。
「あの坂が、上がれなくなったら引退でしょうね」と苦笑した。
「セカンドショットも長くてやんなっちゃう」と悲鳴も、その分プロ24年のキャリアで、磨きに磨いた小技で補う。
「練習して、アプローチのレベルは上がっている」。
13年前とはまたおもむきの違った勝ち方が出来るかもしれない。