ISPSハンダマッチプレー選手権(3回戦〜決勝) 2018

ジャンボ尾崎が登壇

上陸するなり、猛烈な速度で列島を縦断した台風21号の影響で、4日のプロアマ戦は11ホールでやむなく終了となったが、主催者が誇るスーパーレジェンドのホストプロが、プレー後のパーティを大いに盛り上げた。

国際スポーツ振興協会(ISPS)のシニアアンバサダーをつとめるジャンボ尾崎。
今季6月の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップShishidoHills」に出たあとツアーはとんとご無沙汰だがこの日は主催者のために、弟の直道と雨中の渾身プレー。

そして、魂のスピーチで沸かせた。
昨年もこのプロアマ表彰式で言った。
「マッチプレーは性格の悪いやつが勝つ」と、見立てた通りに「去年は片山晋呉が優勝した」。
会場にドっと笑いがこぼれた。参加者を唸らせた。
「昨年、私もテレビでシンゴのプレーを見たがゴルフに対する姿勢、真剣に取り組む姿。本当に素晴らしかった。あれだけボギーを打たないゴルフ。同伴競技者には性格が悪く感じて当然だ」と、独特の節回しで、昨年覇者を讃えた。

「本当なら人気の女子に行ってしまわれてもおかしくない。でも会長は、本当に男子ゴルフを認めて応援してくれるから。私も嬉しい」と、半田晴久・大会会長への感謝にも、思いがこもった。
「一生懸命いいプレーを続けていれば、必ず認めてもらえるようになる。一人でも多くのファンに喜んでもらえるように、みんなにも頑張ってもらいたい」と全選手に向けて、披露したのは全盛期の懐かしい思い出話だ。
「昔、杉原のオッサンにこんなことを言われたよ」。
今は亡きドン・杉原輝雄氏がジャンボに贈った言葉だ。
「お前のゴルフは参考にならん。観賞用だ、と」。

その一言に、真のプロとはなんたるかが込められていたとジャンボはしみじみと思い出す。
「プロのゴルフとは、見る価値があるかどうか。プロはアマチュアの参考になっちゃいけない。飛び抜けたところにいなくちゃいけない。みんな、プロのプライドを持って頑張ってもらいたい」。
ツアー通算94勝。賞金王12回のレジェンドの金言には、説得力があった。

表彰パーティでは半田会長から来年度の新たな開催プランも語られた。マッチプレー方式で新たに始まった昨年の初年度から計104人、7日間をかけて行われてきた今大会を、来年からストロークとマッチプレーの混合形式にするなど、変更を検討中。
また、賞金総額を減額するかわりに8月に、ストロークプレーの主催試合をもう1試合増やし、入場料を無料にしたりと、よりギャラリーに親しまれる新トーナメントを考案中という。
「お客さんに、本当に見に来て良かったな、と思っていただける試合作りを考えていきたい」と半田会長。
「せっかく会長が、これだけ男子ゴルフを応援してくれるのだから。みんなも一人でもファンを増やせるように。明日からのプレーを期待しています」とジャンボはいよいよ始まる3回戦を前に、もういちど選手たちに念を押した。

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