Tournament article

日本オープンゴルフ選手権競技 2020

日本一曲げない男が、2度目の大チャンス。稲森佑貴が1差2位浮上

©JGTOimages
日本一曲げない男が、2度目のゴルファー日本一をにらめる絶好の位置で、最終日を迎える。
稲森佑貴が「68」。本人にも「思ってもなかった」この日の2アンダーだった。

7317ヤードのパー70に注ぐ土砂降りの雨。
2015年からフェアウェイキープで1位を続ける。
前回優勝時も、最終日は一度もラフに入れなかった。
難コースで曲げないゴルフはお手の物だが、この天候では、普段以上に距離が望めない。

「今日の目標はイーブンパー。順位は気にせず、無駄な1打は徹底排除。でも1オーバー、2オーバーなら許そう」と、忍の一字で前半をパープレーで折り返した。
後半、距離の長い12番のパー4では、池に落ちたショットが水面を切って助かる「奇跡」もあり、1日2つのボギーにとどめることができた。

水分をたっぷり含んだフィールドで、少しでも飛距離を補うため、通常より1番手大きいクラブを持ち「攻略に専念」。
PWで押さえて打ち「今日イチのべたピン」につけた18番など、4つのバーディを稼いで、終わってみれば首位とはわずか1打差。

ツアー初優勝を、5年シードのメジャーで飾った18年大会に次ぐ、自身のツアー2勝目のチャンスを、再びこの大舞台で迎えた。
「明日は人との戦いより、コースとの闘い。メジャーで勝ちたい」。日本一の称号は、いくつあっても困らない。

関連記事