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ANAオープンゴルフトーナメント 2021
夫婦も経験がものをいう。クルーガーがはや勝利宣言
リーダーボードの一番上にいるのはもしや…。
「ビンセントじゃないか!」。
スタート時には、すでにそこにいたはずだが、全く見ていなかった。
「ニホンゴは読めないけど、あのカタチってそうだよね?」と、隣でキャディをするデニス夫人と確認しあって「ワオ!!」。
前半9ホールは5番のイーグルを含む3アンダーで、快調に折り返せたのに、気温が下がり、風速が強まった後半からやにわにショットが右に左に、てんでんばらばら。
それでも耐えに耐え続けて迎えた終盤に、彼のジュニアの頃から知るビンセントの健闘が分かって発奮。
「最終ホールで、ついにやった!」と、18番で2メートル弱のバーディ締めでビンセントに並んだ。
南アのクルーガーが2日連続の首位獲りに小躍りした。
さながら、2カップルの仲良し合戦にも発奮。
「うちらの夫婦のほうが、ラブラブに決まってるでしょ!」とクルーガー。
「年齢も、重ねてきた経験も、僕らのほうが断然上だよ。それに比べたら、彼らなんて、こ〜んな…」と、158センチの身長をかがめて、1メートルくらいのところで、地面に手をかざして「こ〜んなちっさなベビーみたい」。
日本では、互いにまだ1勝ずつ。次の2勝目をかけて、先輩の貫禄を全力アピールだ。
3日目は台風の影響で、荒天が予想される。
「僕が生まれ育ったところは年に300日以上が晴れ」と、出身の南アフリカと比べても、日本の長雨は本格参戦した19年当初こそ厄介に感じていたが「もう慣れた」。
夫婦一緒なら、なんだって乗り切れる。