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日本プロゴルフ選手権大会 2021
リョウ、ヒデキ、リョウスケと同期。大堀裕次郎が聖夜の手術から復活へ
松山と石川、そして先週、連勝の木下稜介と同学年。
本大会は、28日月曜日に行われた予選会「マンデートーナメント」で5位通過。
プロ8年目の大堀裕次郎(おおほり・ゆうじろう)が、実に10試合ぶりの決勝ラウンド進出だ。
前日初日の後半から、兆しを感じながらのプレー。
「昨日から凄いショットが良かったので。今日も自信を持っていけた」と2日目に、8バーディ(1ボギー)の「64」で、前日の71位タイから急上昇。
「もうシードもないし、失うものもない。今日は、思い切ってやった」と、通算6アンダーの7位タイにつけた。
16年に初シード入りを果たしたが、19年オフのトレーニング時に捻挫した右足が、年々悪化。
そこにドライバーのイップスも重なり陥落した。
「ジョーダン・スピースと同じ感じ。怪我したところに小さな骨がいくつも出来て」。
ついに手術するしかない症状に陥り、昨年のクリスマスに踏み切った。
怪我した直後は「捻挫なんか余裕」と、甘く見ていたという。
「谷口さんの合宿にも参加させてもらって。でも、痛すぎて。途中で帰ったことがあって。なんやねん勝ち逃げか、って」。
みんなの前では冗談交じりの嫌みを言われたりもするけど「2人きりになったら凄く優しい人」。術後も何度か食事に誘ってもらい「とりあえず、ケガを直して練習するしかない。頑張れ、と」。
やっと、クラブを握れるようになった今年3月にはリハビリを兼ねて、以前から親しくしている小平智の米合宿に参加。
「めちゃくちゃトレーニングをやらされた」と、その流れで米ツアーの「ホンダ・クラシック」ではキャディもさせてもらって得るものも多かった。
「選手の気持ちとか、そばで分かるじゃないですか。この気持ちでプレーできたらいいのにな、って。ストリッカーとビジェイ・シンと回ったんですけど、1日通して波風立てずにプレーしていて。こういう時は、こういう気持でやればいいんだって。すごく参考になりました」。
順風満帆ではありえなかった経験が、復活の糧になる。
大阪学院大時代からプロの試合で活躍し、期待を受けて2013年にプロ入り。
先週の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」で連勝を達成した大学同期の木下稜介に先を越されたが、「あいつができるならおまえもできると。周りから凄く言われて」。
米ツアーで復調の兆しを見せる小平からも、アメリカからよく応援のメールが届く。
周囲の励ましを背に、週末の大舞台に立つ。
割と、プレッシャーには弱い方だったが窮地を経験し、「開き直れたというか、怖さがなくなった」と、心の成長も実感。
「明日もガンガン攻めるのみ」。
聖地「甲子園」で生まれ育った無類の虎党。今年、序盤の絶好調期には「アンシン(安心)タイガース」と呼んで、地元関西の仲間と盛り上がった。
決勝ラウンドを前に首位とはわずか2打差。
猛虎にあやかり、恩人らを安心させよう。