進路に際してこだわったのは、今しか持てない肩書きだ。
大学に在籍しながら「学生プロ」として、ツアーで活躍すること。
「そこに魅力を感じた」という平田は、昨年の「日本学生ゴルフ選手権」を制したことで、ツアー出場予選会「サードQT」の受験資格を得て、すぐに大学に相談。
たとえアマチュア資格を失っても「チャレンジしないという選択はなかった」と、プロ転向の決断からトントン拍子。
「サードQT」を突破して、12月の「ファイナルQT」に進むと、4日間で通算7アンダーを記録して、首位のアンドルー・エバンスとは1差の2位で2022年前半期の出場資格を獲得。
プロ初年度でさっそく活躍の場を確保するなど、3ヶ月足らずで人生を一変させた。
「学生プロ」として顕著な活躍を示した例として、直近では金谷拓実(かなや・たくみ)や石坂友宏(いしざか・ともひろ)らが挙げられるが、次の候補として実績も、勢いも十二分。
「あまりボギーを打たず、我慢強くプレー」と、自己分析する堅実ゴルフで新顔を売るつもり。
理想のプロ像は「周囲に感謝を忘れず、優しくて、ファンサービスができる人」という。
昨季の賞金王に一歩と迫った大学先輩の木下の存在も大いに励みに、21歳がぴかぴかのプロ人生を歩き出す。