まずは、お互いすぐに3度目のワクチン接種を受検し、渡米前後の隔離免除の証明書を発行。
飛行機や、宿の予約など、突如の渡航準備で大型連休は大わらわだった。
それも、さて、ひと段落でやってきた今週は海沿いの松林に広がる名門・大洗(おおあらい)だ。
野村さんも含めて、周囲が口を揃えるのは先々週の「和合」に続いて今週もまた、「稲森向きのコース」ということ。
「林と、ラフにもセパレートされている感じでめちゃくちゃ狭い!」と、6季連続フェアウェイキープ1位を続ける稲森でも悲鳴を上げるが、「フェアウェイにあればチャンス。佑貴にはぜったい有利」と、野村さん。
「中日クラウンズ」に続く2連勝となれば、2人には悩ましい問題も発生しそう。
「夕方6時半に予約した飛行機には絶対に間に合わない…! 向こうでの練習ラウンドも考えて、日曜日には絶対に出発したいんです。…優勝会見はzoomでもいいですか?」とV後の心配までするのは、さすがにちと早計か。
今大会の勝者は、セントアンドリュースで行われる7月の「全英オープン」の権利もあり、「それも本望。嬉しい悲鳴ですが、まずは実現できるように。目の前のプレーを頑張ります」と、声を揃えた。
プロキャディに転身して7年の野村さんは、昨年の「全米オープン」で浅地洋佑(あさじ・ようすけ)のキャディをつとめ、同「全英オープン」では稲森のバッグを担いで、次週の「全米プロ」でメジャー3戦目。
「野村さんはあと、マスターズだけなんですよね~」と、稲森から水を向けられ「佑貴と一緒に行けたらいいなあ…」と、“グランドスラム”を夢見た。