全英オープン帰りの平田憲聖(ひらた・けんせい)が、クールに首位を堅守した。
初日の4アンダーに続いて、この日3アンダーの「69」は、序盤と上がりが最大の見せ場。
2番で、3メートルの上りフックを沈めてイーグル先行させると、最後18番では2打目をピン1メートル内に絡めて連続バーディ締め。
刻んで横3メートルのバーディを獲った前ホールの17番パー5は、珍客も見に来た。
平田がティショットを打つ直前に、向こうで何か小動物が横切った。
セカンド地点で野ウサギの姿が確認できた。
「可愛いな・・・」と、若きポーカーフェイスの頬が緩んだ。
「癒やされて、そこから連続バーディが獲れたので。幸運をもたらしてくれた」と、おかげで2位と2打差の通算7アンダーまで伸ばして感謝し、「全ホールついてきてくれたら」と、ニッコリした。
「全英オープン」の資格を取った5月の「ミズノオープン」に続いてさっそくツアー2勝目の大チャンスは、5年シードの日本タイトル戦。
でも、「そういうことを考えると緊張しちゃうので。そこはいつもどおり」と、すぐに頬を引き締める。
動画チャンネル「JGTO TV」でも安森一貴(やすもり・かずき)と共に語ったように、先週の初メジャーで何が驚いたって、前週の日曜日から、どこもかしこもお客さんで一杯だったところ。
残念ながら、日本勢としては最下位で予選敗退し、土曜日は体調不良で1日寝込み、日曜日は「マキロイ選手の組をほんのちょっとだけ」。
今回は、週末の大観衆こそ味わいきれなかったが、「こんな難しいコースでみんなこんなスコアを出してくるのか、と。本当に素晴らしい経験になりました」。
自身との大差を突きつけられたからこそ前を向く。
「課題が新たに見つかりましたし、再確認もできたので今度、しっかり克服していけたら」。
22歳に兎に角メゲてる暇はない。