稲森佑貴(いなもり・ゆうき)は、先週の韓日共同開催「ハナ銀行インビテーショナル」で6位。
フェアウェイキープで7季連続の1位を駆使して、現在3週連続トップ10を継続中だが、「疲れからか、ティショットが死んでいました」と、3日目はいつになく曲がり、「ダメです、もう引退です」と、自信喪失しながら、また懸命にV争いした。
高校2年のプロ転向から13年目。
28歳となり、連戦の疲労は年々、取れにくい。
回復の要は、トレーニングやストレッチはもちろん、稲森の場合は睡眠時間。
「寝過ぎたら体が固まり腰が痛くなるからダメ」と、最大7時間まで。
でも、「少なくても眠い」と、最低5時間は確保。
起床時間から逆算して「軽く一、二杯」と、寝酒で微調整することも。
すっきり目覚めたら、コースに向かう途中のコンビニで、寝覚めのコーヒーを。
こちらは「ラウンド中にトイレに行きたくならないように」とかっきり一杯。
これぞ昨年覇者のモーニングルーティン。
ごく普通に見えても、これを守るのと守らないのとでは、曲がらないショットにも大きく影響してくるそうだ。
おかげで3週連続トップ10が続くのはよいが、若手の勢いに阻まれていま一歩勝てない。
3週前のJGTO主催「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」は、「金谷くんが神様でした」と、金谷拓実(かなや・たくみ)に及ばず2打差の2位に。
その翌週の「ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント」は、金谷とプレーオフを争った中島啓太(なかじま・けいた)の優勝に遠く及ばず、7位タイ。
2人と、稲森とのスコア差は実に12打差もあった。
「今の若い子たちは本当にスゴいです」と、ため息と同時に「そろそろ勝ちたい」と、28歳が熱い思いを吐きだした。
4度目の正直がかかる今週の狙いは、なんといっても優勝副賞10年分。
昨年は、アグレッシブ賞の1年分も加えていただいた「サトウのごはん4000食」は愛妻にはもちろん、親戚や関係者にも大盤振る舞いで、大変喜ばれた。
また地元の福祉施設にお配りするなど、貢献活動にも活用させていただいた。
「今年もまたぜひ10年分、いただきたいと思います」。
連覇は絶対譲れない。