23歳の誕生日を翌日に控えたこの日、中島啓太(なかじま・けいた)が、14番のパー3でホールインワンを達成。
実測135ヤードで選択した52度のウェッジは、「ギリギリだったので。ちょっと飛ぶように」と、ティーイングエリア上で左足下がりになる箇所をあえて選択。
「ピン右奥139ヤードくらい打って、戻るイメージです」とロフト角度で飛距離を微調整し、思い通りに着弾させたボールは傾斜を伝ってコロン、と沈んだ。
アルバトロスは大学合宿で、250ヤードの距離から達成したことがあるそうだが、ホールインワンは「人生初めて」。
嬉しさのあまりに見せたリアクションは、すぐ我に返って顔から火が吹くほどの恥ずかしさ。
「やり直せるならやり直したい…」と、悔恨してももう遅い。
ABEMAの生中継で毎日、決定する「ベストリアクショングランプリ」を2日連続で受賞。
翌日以降もハイライトで何度も流れそう。
「恥ずかしすぎました…」と、グリーンに向かってボールを拾うときまで真っ赤な顔を手で覆いながら歩いた。
同組の堀川にもからかわれて、「未来夢(みくむ)さんに1年くらいいじられると思います」と、プレー後もずっと悔いていた。
この日、中島が4アンダーの17位タイから出たころには、午前組で「60」を出した長野泰雅(ながの・たいが)が通算15アンダーまで伸ばしており、前・後半最初のホールで3パットのボギーが先行した中島は、「無理だ。今週は僕の流れがこない」。
あきらめかけたところで来た奇跡のショット。
ホールインワンしたすぐあとの15、16番では連続バーディと、最後18番もバーディで締めて、首位と2打差に詰め寄りついに5週連続のV争いも確定。
主催の選手会から30万円と、特別協賛「サトウ食品」から「サトウのごはん1年分」をいただいた。
達成直後の悔いはさておき、まさに「美味しい1打」となった。
今朝、一緒に日体大先輩の河本力(かわもと・りき)とごはんを食べながら、「きょうは12アンダーまで伸ばすよ」と言った河本に、「じゃあ僕はそれを超えていきます」と、宣言していたという。
「本当に超えてきましたね」と、河本。
「ケイタが間違いなく来ることはわかってましたが、ホールインワンもして…。嫌な奴です!」と、ニヤニヤ。
「30万円あればいいお肉が食べられますね。俺のお金じゃないけど…!w」。
河本は3日目の最終組から外れたが、「みなさんそれを見たいと思いますし、そうなることが一番大会を盛り上げることになると思うので。期待しててください!」と、最終日には入る気満々だった。
中島も、「リキさんと優勝争いする週末が楽しみ。最終日に一緒に回れるように明日もつないでいきたいです」。
選手会主催の試合でリキとケイタのV争い。ワクワクする。