首位との2打差を追ったこの日は、1番ティの選手コールで、23歳のお祝いと、前日2日目に前祝いした人生初のホールインワンが紹介され、「いつもの3倍くらい緊張しましたけど、みなさんにおめでとう、と言ってもらって嬉しかった」と、高ぶるスタート。
2番から3連続バーディを奪い、早々に追いついた。
でも、「長野選手の6連続バーディは本当にすごかった」と、4番から9番までバーディを奪い続けた長野泰雅(ながの・たいが)に、ついていくのに全集中。
長野が、先に2メートルを沈めた7番では1.2メートルの入れ返し、長野が奥からチップインバーディした8番では自身も4メートルのチャンスを沈めるなど、「絶対に決めないといけないクラッチパット(展開を左右するパット)を入れて相手の流れを食い止められた」。
9番で一瞬、3打差つけられたが、「絶対にボギーはしちゃいけない」と、固く自分に言い聞かせ、最終ホールで再び首位に追いついた。
ついに5週連続で最終日の最終組を確保し、「1か月以上になるので、頭の疲労は少しあります」と、先週まで4週連続最終日最終組の痕跡は、確かに感じる。
しかし、「同じ優勝争いでも、最終組と、最終組の1個前と、学ぶことは全然違う。そこにこだわってきょう、やっていました」と、譲るつもりはなかった。
最終組で迎える朝ももう慣れた。
「朝が早くないので、夜も焦る必要がないですし、ちょっと寝るのが遅くなっても問題ないので、リラックスして頭の整理をしてから。朝はしっかり体を動かして出られるので、最高の最終日の過ごし方」と、味わい尽くす。
「流れを切らさないための大事な場面や、後半の後半くらいで集中力を100%以上使いたいので、それまでは気合を入れすぎない」と、ペース配分ももう肌感覚でつかめる。
選手会主催試合の土曜日は、県内ジュニアと8番ホールのニアピン対決が名物だ。「すごく楽しめましたし、もっと一緒に過ごせればよかった…」と、慌ただしい交流を惜しむなど3日目の最終組も、余興を楽しむ余裕すらあった。
「たくさん、ギャラリーの方が入られていますし、すごく楽しい。あとローピングが近いというのも一番楽しいポイント」。
選手会理事の石川遼が特に力を入れて取り組むポイントも、しっかりとくみ取るなど、ちゃんと周りも見えている。
16番で見た速報ボードで、前組で回る日体大先輩の河本力(かわもと・りき)のスコアが20アンダーになっていた。
「僕が絶対バーディ獲って、絶対に一緒に回るつもりだった」と、せっかく並んだのに、河本は最終ホールのダブルボギーで3人タイの2打差3位に後退。
最終日も最終組を外れたが、「優勝争いを一緒にしていることには変わらない。終盤まで一緒にスコアを伸ばしたい」と、組前後での共闘を誓った。
前夜のホールインワンに続いて今夜は、河本と誕生日のお祝いだ⇒いつもなかよしリキ&ケイタの動画をチェック!
2人行きつけの焼肉店で、きょうはショートケーキを用意してくれているそうだ。
「大好きです」と、ニッコリ。
支払いはいつもじゃんけんで決める。
「昨日はホールインワンのお祝いで僕がご馳走したので。今週は3日連続で僕が出しましたが、きょうはリキさんが払ってくれるそうです」。
大好きな先輩との楽しい時間が5週連続V争いの今週も、疲れを払ってくれる。