大会を制した翌年に贈られる、栄光の証である。
「歴代チャンピオンは全員白です!」と、無垢な気持ちで偉業に挑む。
通算3勝目(現在は4勝)を飾った昨年大会も、フェアウェイ1位で快勝した。
日本一曲げない男が、63回目の歴史と伝統に新たな風を吹かせる。
開幕前に稲森佑貴(いなもり・ゆうき)がビシっと抱負。
「今年もまた優勝目指して頑張ります」。
こんなにも長く続く大会で、連覇を達成したのは青木功と(73年、75年、78ー80年)とジャンボ尾崎(87年、92年、95ー97年)の2人だけ。
和合を制する難しさを物語る。
攻略の鍵は、なんといっても小さく、速く、硬いグリーンだ。
開幕前日のプロアマ戦では、朝からあんなに土砂降りの雨に振られても、午後から晴れ間が見え始めた途端にたちまち硬化。
「雨が上がったくらいにもうコンパクション(硬さを示す単位)が出だしていました。どんだけ、硬いんだ、と。今年も、ラフはほぼアウト。奥もダメ。手前なら、バンカーでもOK。グリーンを外した時にいかにパーセーブができるかです」。
今年も、和合で精密ショットがうなりを上げる。