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ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 2023

川村昌弘「ついつい、話し込んじゃう」4季連続欧州シード選手が4年ぶりの日本ツアーを堪能

欧州ツアーで4季連続のシード保持は、日本勢では最長だ。

ひょうひょうと、記録更新を続ける男。
プロ12年目の川村昌弘(かわむら・まさひろ)が、4年ぶりの日本ツアーを堪能している。


開幕前日の19日は、朝来て、コースの門を通過して、すぐ練習グリーンそばの道路で車を止めてもらうと、パター2本だけ降ろしてそそくさと途中下車。



近道をして飛び込んだのは、JGTO帯同のフィットネスカー。
成瀬克弘・オフィシャルトレーナーの施術を受けるのも、丸4年ぶりだ。

欧州ツアーにも、同様の施設はあるが「僕の語学力では痛みの場所や度合いを伝えるのは難しい」と、打ち方を変えたり、自分なりに治療しながらやってきた。


「日本ツアーでやっていたときに“痛みの原因は、実は痛みと別の場所にあるんだよ“とか、成瀬さんに教わってきたことがヨーロッパでも生きてます」と、改めて感謝しながら、昨季痛めた左手首の治療をたっぷり受けた。

日本を転戦時から仲良しの永野竜太郎(ながの・りゅうたろう)と、ベッドを並べて「竜太郎さんと、こんな格好でお喋りできるのも、本当に久しぶり」と、花が咲いた。



18日火曜日の練習ラウンドは、気まぐれに5ホールだけ回って引き上げてきた。
普段から根を詰めすぎないように、とコースの滞在時間を短く心がけるが「今週は本当に久々過ぎて。みんなから話しかけられると僕も嬉しくて。ついつい、話し込んじゃう」と、懐かしさでがらにもなく長逗留。

「いつもより2時間は多くコースにいる感じ」と、笑う。


施術を終えてクラブハウス回りをぶらっとしていると、JGTO会長の青木功と遭遇。

川村が15歳の「日本オープン」で、プロの試合を初出場したとき、ひょんなことから一緒に練習ラウンドを回ったのが青木だった。

「張り切ってフルスイングしていた僕に、そんなに振る必要ないぞと教えて頂いたことを、今もはっきりと覚えています」と改めて感謝を述べて、80歳をエビス顔にした。



欧州・DPワールドツアーで転戦を始めた2018年時は、先輩の谷原秀人や宮里優作らを頼る側だったが「いつの間にか僕が年長に」。

今年から資格を得た比嘉や、星野や、岩﨑や、久常らが続々と訪欧し、不慣れな環境下で戸惑う後輩たちに頼られる側となり、今週もあちこちで質問攻めにあっていた。



JGTOのメンバー資格はとおに手放してしまったが、今大会は堂々、欧州枠での会場入りだ。

勝てば日本のシード権が取り返せるが、「まだまだ外で頑張っていたいので」と、そこにあんまり欲はない。

「今週は優勝、というより、地元の三重からわざわざ見に来てくださる方など、日頃から応援してくださる人たちの前で、久しぶりに楽しいプレーを見せることが大事」と、気合いが入る。


前夜は、メーカーさんの日欧スタッフを交えて焼き肉でおもてなし。焼けたお肉をせっせとお皿に配って日頃の労をねぎらった。


初日の組み合わせ


予選ラウンドはメジャー4勝、欧州28勝ほか通算76勝のアーニー・エルスと初の同組になったのも「両親が一番、喜んでくれている。家族が来てくれるのも本当に久しぶりなので。親孝行できるのが一番嬉しい」と、4季連続欧州シード選手が4年分の恩返しに励む。


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