池村寛世(いけむら・ともよ)と共に1差の首位から出て、今平周吾(いまひら・しゅうご)と一歩も引かないV争いを演じた。
3番で長いバーディトライをねじ込み、13番ではピンそばのバーディを奪った。
もつれて入った終盤、16番で、左バンカーから寄せたきわどいパーパットを沈めて1差で耐えると、17番パー3で右バンカーからの2打目が、ガシャンとカップイン。
通算3アンダーで追いついた。
前組で、18番のセカンドショットに臨む今平にも木下が起こした歓声が届いたが、そのすぐあと、今平が長いバーディトライを決め、今度は木下が、大歓声を聞かされることになった。
15番で痛恨の連続ボギーを叩いた際も「頑張れ、とかまだまだいける、とかたくさんのお声がけをいただいたおかげで17番の奇跡のバンカーショットに繋がったのかな、と思います」と、感謝に堪えない。
でも、結果1打届かず。
「最後の最後まで分からない状態で、最後負けてしまったので非常に悔しい」と、歯ぎしりした。
「まだ、何かが足りないのかな」と逡巡するが、4日間をアンダーパーで回り切ったのは、優勝の今平と2人だけ。
主催のJGAが100周年を迎えた記念大会で、共に歴史に残る名勝負を繰り広げた。
最後18番は、ラフにもたれたカラーからのバーディトライを逃した時点で負けが決まったが、パーセーブは「最後の意地。絶対に入れてやろうという気持ちでラインをちゃんと読んで、入ったので。最後はもちろんバーディー必要でしたけど、パーであがれたので良かったと思います」と、前を向いた。
21年大会の3位に続いて、2位敗退に「プレッシャーの中でもうちょっとピンに絡めるショットを身に着けまた来年リベンジしたいと思います」と、展望した。