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NST新潟オープンゴルフ選手権競技 1999
小林正則は3位タイで決勝ラウンド進出
10番で不吉の予兆。前日、多用したスプーンでのティショットは、大きく右へ。「持ち球がフェード系で、調子が悪くなると曲がりが大きくなる」(小林)その欠点が、出た。なんとか10番はパーで切りぬけたが、12番ミドル。ティショットでまたスプーンを握ったが、これが隣りのホールまでつきぬけてしまった。
第2打は出すのが精一杯で、寄らずにボギーとすると、14番のティショットはまたもやスプーンで左の深いラフに打ちこむ。リカバリーしきれず110ヤードも残して、ダボ。
15番では第2打をグリーン手前のバンカーに入れ、ボギー。
前半の貯金は一挙になくなってしまった。
「練習ラウンドや、初日にはうまくやれてたことが突然できなくなってしまったって感じ。暑さのせいもあるけど、やっぱすべては経験不足なんです。昨日までと違う風の向きが読みきれなかったり、パットが読みきれなかったり…。そりゃあそうですよね、ツアー2戦目で何もかもうまくやれるほうがおかしいですもん」。
最終18番ロングをバーディで締めくくり、前日の通算7アンダーまで盛りかえし、なんとか振りだしに戻して決勝ラウンドを迎えた。
もっとも、後半のミス連発に、「きょうもかましてやろう、って思ってスタートしたんだけど…」と、うなだれてみせた小林だが、心の奥底は非常に弾んでいるようすだ。「スコアは誉められたものではない。けど、なんといってもツアーに出て試合ができることが楽しくてたまらない」という。
今週は、日大で同期だった小野田英史さんをキャディにつれて出場。
ラウンド中も、2人でツアーの雰囲気を満喫しながら、ときおりジョークを交えて伸び伸びとプレーしている。プレー後も、練習した後にクラブハウスでしばし涼みながら、小野田さんと囲碁を楽しんだりして、リラックス=写真。
「予選を上位で通過できて、こうやって囲碁してるなんて、なんか最高の気分です。明日も気負わず、小野田と一緒にお客さんのまえで自分のゴルフを精一杯します」。
最終日に、どこまで首位に食い下がれるか。それ如何が、今後の小林のプロ人生に大きく影響してくるといえるだろう。