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ファンケル沖縄オープン 1999

シード権のボーダー線上の兼本貴司

 予選ラウンド2日目の朝は、「目が覚めた後に、目覚し時計が鳴ったほど」。
 現在、シード入りのボーダー線上の賞金ランク68位で、今大会がまさに運命の分かれ道。

 兼本は、決戦を前にして「昨日の夜から、ゴハンも喉を通らないし、一応、寝ているんだけど、半分起きているみたいな浅い眠りしかできなかった。プレッシャーでがちがちでだった」と振りかえった。

 この日は短いチャンスパットをことごとくはずした。15番パー4でも、1メートルのバーディパットをはずしてボギー。

 通算イーブンの予選カットライン上で迎えた後半の5番、381ヤードのパー4は「風の読み違い」でティショットを左のバンカーに打ちこみ、この日3つ目のボギー。

 「これで終わったかな、と覚悟した」という。

 だが、7番パー4では、上から2メートルのバーディパットが、カップをクルリと一周してカップインする「おまけのバーディ」(兼本)で、再び通算イーブンまで息を吹き返した。

まずは第1関門の予選通過に、「ここのコースは、OB一発ですぐにダメになる。そういうコースでシード権がかかっていて、いつもの自分のスイングをしているような気がしませんでした。

 攻めたいのに守ってる。行きたいけど、行けない…きょうはそういうゴルフでしたね」と、ほっとした表情だった。 

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