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宇部興産オープン 2000
▼ トピックス 「中嶋さんのアンチョコ、すごく役にたちましたよ」
この日、インスタートの10番ティ。写真の、片山の手元に注目していただきたい。
その手にしっかりと握られているのは、主に会場に訪れた観客に配っている大会のプログラム。
この20ページから各ホールの紹介に加え、92年・94年大会のチャンピオン・中嶋常幸のコース攻略法が18ページにわたり掲載されている。
「今日はこの、中嶋さんのアンチョコを見ながらプレーしていたんです」と片山。
先週から体調不良が続いている片山は、今週火曜日は休養に当て、水曜日のプロアマ戦をコース下見の日として当てたが、そのプロアマ戦も大雨。結局、片山が2ホール済んだところで中止となった。しかも片山はこの日、14番ホールからのショットガンスタートだったため、「結局14番と15番しか知らなかった」。
“ぶっつけ本番”の穴を埋めるため、初日は中嶋のコース攻略が載っている大会プログラムをバッグに入れて、スタートしたというわけだ。
今年誕生した宇部72CC江畑池コースは、ドライバーで打てるホールが少なく、戦略的なコースだが、「中嶋さんのアンチョコがすごく役にたったし、僕は初ものには強いんです。それに、大会が始まる前から僕むきのコースだと聞いていたしね」と、自信満々。
多くの選手が2番アイアンなどで刻むホールは、「ほとんどスプーンで。他に4番や7 番ウッドも使いました」とショットメーカーぶりを発揮して、4バーディノーボギーのラウンドに、「こういうコースは、ショットに不安がある人は嫌うと思うけど、僕は逆にターゲットが絞れるから大好き。球のイメージがすごく出ますからね。それに、今はショットが好調だし、まあ、いつもどおり普通にやっていたら、今日はこの風の中でも一番上にいけると思ってました」予想どおりの首位発進に、満足そうだった。