Tournament article
ダンロップフェニックス 2000
「ゴルフはホールを重ねた結果」飯合肇
17番パー3。5番アイアンで打ったティショットは、わずかにカップ右をなめて通りすぎた。あわやエースかという好ショット。
「17番では、すでに18番(パー5)に意識が行っててね。ここ(17番)で確実にパーを拾って、最後18番でいかにバーディを取れるか、ばかり考えてたんだ。それがあんなに良いショットが出来てバーディでしょう。ビックリしちゃって。逆に18番、腑抜けみたいなパーに終わっちゃったね(笑)」
この日は、前日までとうって変わってアイアンショットが冴えた。
「打てばどっか行っちゃうみたいなショットは、今日は9番、12番だけ。ずっとバーディチャンスをやっている感じだったよ」
7バーディ、2ボギーの66で回って4位タイ浮上に「う〜ん、7つ取れたってことが嬉しいね」と、終始ご機嫌だった。
通算9アンダーは、首位と7打差。Vのチャンスは薄いかもしれないが、「楽しみがあるね」と話す。
「優勝とか、賞金とかは問題じゃないんだよ。そういうものは、1打1打、1ホール1 ホール重ねた結果。16番ホールに来たときに(トップに)近ければ考えればいいことなんだ。
要は、自分のゲームの中で、いかに挑戦していけるか。
良いチャンスが来たときに、いかに『これ入れなくちゃ』というようなプレッシャーを自分にかけずにプレーできるかなんだ。
優勝とかじゃなく、自分の内容が楽しみ、ということなんだよね。明日はどれくらい赤丸はつくかなぁ」
心配事のひとつは、12番パー4(439ヤード)。ここで3日間、連続でボギーを叩いているのだ。
「なんとなく、セカンドで決め打ちができなくてね。初日はフック、2日目はスライス。今日はなんとなく真中ねらって打ったら、(グリーン)右にはずした。次の13番ホールがすごく好きなホールなんだけど、その前にここ(12番)はなんとなく通過しちゃおう、という気持ちが、ボギーを打たすのかも。とりあえずパーでいい、という気持ちが、失敗につながっているのかもしれないね」
最終日の飯合のスコアカード、12番の空白には何色がつくだろうか。これも本人の言う“挑戦”のひとつかもしれない。