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サントリーオープン 2001

▼ コースセッティング&大会みどころ今年の総武CCと、サントリーオープン2001みどころ

山中博史JGTO競技運営ディレクター

 「29回大会を迎えるサントリーオープンが、開幕しました。
 火曜日の練習ラウンドと、プロアマ戦でコースをまわった招待選手のダレン・クラークは、舞台の総武CCについて、「今まで参加した日本ツアーの中で、フェアウェーが一番、狭い。非常に難しいコースだ」と話したようです。
 これについて、少し説明を加えさせていただくなら、たとえば、米ツアーのコースは、フェアウェーもラフも、芝質が同じであることがほとんどなのですが、日本のコースといえば、フェアウェーとラフの芝質が、異なっていることが多く、ここ総武CCは、フェアウェーが高麗芝で、ラフが野芝。
 そのため、万一、フェアウェーの幅を広げたくても、単純に、ラフを刈り込んでしまえばよい、というわけではなく、何年もかけて徐々に芝質を改善していくなど、長い年月が、必要となるのです。
 実際、コース管理の方々のご努力により、ここで初めて大会が行われた98年大会から、徐々にフェアウェー幅は広げており、今年と昨年を比べましても、どのホールも3ヤードは広がっている計算になります。
 しかしいかんせん、もともとのコースレイアウトや木の枝が作る空中のハザードなど、これ以上は、どうしても広げられない、というホールもあるのは確か。
 それが、世界各国のツアーで戦っているクラークにとっては、ことさら狭くに感じられたのでしょう。

 とはいえ、クラークはショットメーカーで有名な選手です。クラークの技術を持ってすれば、この難コースでも上位に来ることは、確実と思われます。

 今年は、グリーンまわりに工夫を凝らし、昨年より、短く刈り込む箇所を広げて、ミスショットは、バンカーに飛び込むなどのワナも仕掛けてあります。
 また、12番のパー5は、ティグラウンドを後ろに下げて、距離を20ヤード近く伸ばし、逆に、これまで手堅くパー狙いだった16番パー3は、ティを前に出して距離を縮め、短いクラブでデッドにピンを狙ってバーディチャンスを作るなど、よりスリリングな展開を目指し、セッティングに変化を持たせています。
 グリーンスピードは、11フィート。固さを示すコンパクションは13と、文句のつけようがないすばらしい状態。万全に整った舞台で、クラークはじめ、日本の実力者たちの、息詰まる接戦が今週も期待できるでしょう。

 土日のゲームの模様はライブ中継(生)で放映され、臨場感あふれるゲームが、お茶の間でもご覧いただることになっております。
 週末はぜひご家族そろって、夏の名残を残す、総武CCでの熱戦をお楽しみください!」

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