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サントリーオープン 2001

「明日からは、いかに楽しめるか」(単独首位の片山晋呉)

 ラスト18番。片山は、予選2日目にして早くも最終日の予行演習だ。
 ピンまで、残り131ヤードの第2打。優勝がかかったシーンを想定して、打ったショットは、ピン奥2メートルにピタリ。
 これを沈めて、単独首位に踊り出た。
 「最後のショットは、構えたときの気持ち、打つ前の気持ち・・・すべてが一致した、ピンにかぶっていくようなショット。2日目を終えて、こんなふうに打てるなら、明日からも面白い。最終日も、こんなふうにピタっと合えば・・・ね」
 予選2日間。尾崎、クラークとのラウンドにも、笑いが絶えなかった。
 パットの不調を取り戻すため、後半ハーフは、グリップを、ビリヤードの手つきにも似た変則型に変え、ギャラリーの注目も誘った。
 「来週のアメックスでも、このグリップで行ったら、目立つよね」
 周囲を、自分のペースに巻き込む才能は、ピカいちだ。
 世界舞台で暴れまくった片山の、日本で久々の優勝争い。
 「残り2日は、勝ち負けより、いかに楽しめるか」
 今年の総武は、このまま、“片山一色”に染まってしまうかもしれない。

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