Tournament article
ブリヂストンオープン 2001
「7ストローク差なんて、どうってことない」
丸山は、約2年半のブランクに泣いた。
まずプレーのリズム。
「自分の持ち時間を最大限に使い、十分、考えた後に打っても、まだ僕より遅い選手がいる」という米ツアーに比べ、日本ツアーには、プレーの速い選手が多い。
まして、この日同組でまわった伊沢は、左親指痛を抱えているため、最近は、素振りもせずに打つ。
「速さについていけなくて・・・途中で、伊沢さんに言ったら、『ゆっくりやりなよ』って言ってくれたけど、そういうわけにもいかずに・・・」
米ツアーでやっているときよりも、1打にかける時間が30秒以上も速いプレー速度に、「考えている余裕が持てずにジャッジミス・・・。慌てて、自分のリズムが取りきれなかった」と肩を落とした。
また、アメリカと日本の芝質の違いに加え、この日の悪天候で、丸山は、ラフからのアプローチに、ナーバスになりすぎていた。
「ここまでウェットだと、難しく考えすぎちゃって・・・。アメリカでもしたことのないようなミスをたくさんしてしまった」。
クラブをボールの下にくぐらせ、グリーン手前に大きくショートさたり、フライヤーを警戒しすぎて20ヤード以上も、距離感を誤るミスが目立ち、「こんなはずじゃなかった、と思うミスばかりだから・・・。すっかり、この国のゴルフを忘れてる。やっぱり、ブランクって大きいねえ・・・」と、ショックは隠せなかった。
それでも、このまま引き下がるわけにはいかない。
USPGAチャンピオンとしてのプライドが、それを許さない。
「ここまで押しつぶされたら、逆に悔しさが出てきた」と丸山。「こうなったら、この屈辱は必ず晴らす」と力をこめて、
「残り3日は毎日65。7ストローク差なんて、どうってことない。天候がよくなれば、大きなストロークを出す自信があるから」
2日目以降の反撃を、堂々と公言した。
写真 = 初日、2日は11月のワールドカップでもペアを組む、伊沢利光(右)とのラウンド。しかし、2年ぶりの日本でのプレーにブランクを感じて、「ワールドカップ前は、日本での練習ラウンドを、たくさんしておきます・・・」と丸山。