Tournament article
久光製薬KBCオーガスタ 2002
「自信と技術の底上げを、感じているんです」
いま、自分のゴルフの調子は、100%満足いくもの、…とはいえない。
だが、そんな状態でも、「勢いさえ出てくれば、自分にも、優勝争いができる」という自信が、藤田にはある。
「土台の部分というか、自分の技術の基礎になる部分が、昨年までよりもうんと底上げしている、と感じられるからなんです。もともと僕は、ショットの不安を、アプローチとパットでしのぐというタイプだったけれど、ショットの迷いがなくなった今は、ショットでも勝負できる、という自信もある」
それまで、スライス一辺倒だった藤田は、今年になって、師匠の芹澤信雄の指導で、ドローボールにも取り組みはじめた。
今もまだ、調整段階ではあるが、「最近、打ちたいショットと、実際の球筋に、ギャップがなくなってきた」と、手ごたえを、掴みつつある。
これまでは、ちょっとあどけない柔らかな表情が、ファンに人気だった。だが、今年になって、急に貫禄が出てきたのは、確かな技術に裏打ちされた、自信の表れかもしれない。
今年は、一皮むけた藤田の、地元・福岡での活躍が、期待できそうだ。