Tournament article
久光製薬KBCオーガスタ 2002
「精神的に、落ち目だった」
ここ数ヶ月、「精神的に、落ち目だった」と島田。
どんなに頑張っても、アンダーパーがなかなか出せない。思い通りのゴルフができない。
5月の中日クラウンズから、8月のサン・クロレラまで、棄権1試合を挟んで、11試合連続の予選落ち。
精神的な不安は、パットのストロークに、もっとも顕著に、あわられた。
「ビビってるから、一定のリズムが、保てないんです。フォローで思いも寄らず、手がいきなりビュっと早く出たり…ずっと、普通の精神状態ではパットできなかった」
そんな島田を救ってくれたのは、今大会会場の芥屋と同じ、高麗グリーンだ。
3週前に訪ねた、とある練習場のパッティンググリーンが、やはり、目が強くラインの読みづらい芝で、そこでの練習が、島田にフィーリングを、取り戻させた。
「みんな、高麗は苦手というけれど、僕は高麗は、ストロークの練習には、とてもよいと思うんです」と島田。
「高麗は、ベントと違って、目が強いだけに、ちゃんとヒットしないと、転がりが良くならない。そういうところで練習するとストロークの良し悪しがはっきりしてくるような気がしますね」
また、そこでの練習で、「不安があると、パットのストロークが全体的に短くなる」という自分の欠点にも気付くことができた。
「長めのストロークを取るように心がけたら、大分、良くなったんです」
ようやく、復調のきっかけを掴みかけた先週、10月の日本オープンの予選会に挑戦し、そこで、5アンダーの好スコアが出せたことも、幸いした。
「やっぱり、スコアが一番の薬ですから」
明るい材料を持ち込んで挑んだ、この芥屋GCで2日目終わって通算7アンダーは首位タイ。
「もう、大丈夫だと思う」
今では、ラウンド中にも、笑顔を見せられるようになった。