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ブリヂストンオープン 2002

「曲芸シリーズなら、勝てるけど」

職人肌・横田真一が、「仕留めたい」相手は…

打倒・谷口に燃える選手がもうひとり、横田だ。
「一緒に回る選手がやる気をなくすほど、圧倒的な上手さと存在感。谷口さんに勝ったら、かなり嬉しい。ぜひ、やっつけてみたいですね」

感覚派で、職人肌の横田。高く打ったり低く打ったり、左右に曲げたり、自在に球を打ち分ける技は抜群。練習ラウンドでは、その多彩な腕前をたびたび仲間に披露して「ミスター・チューズデー」と呼ばれる。

「フェアウェーにもたくさん木を植え、下はベアグランド、グリーンもうんと砲台にした“曲芸シリーズ”なら、絶対に僕が勝てる」というほど器用な横田も、しかし谷口の安定感には、脱帽だ。

「弾道もスピン量も、アイアンの入射角も、常に一定で、そつがない。どんなときも同じ打ち方で、まっすぐに狙い打ち。それって、僕とは対照的。やりたくてもできないことだから…」。
だからこそ、「僕は“昔風”のゴルフで挑み、谷口さんを仕留めてみたい」と、横田はいうのだ。
「そうしたら、とても絵になってかっこいいと思いませんか?」

4打差2位からスタートする最終日、その谷口とは一つ前の組でのV争いだ。
先に首位でホールアウトして、18番グリーンサイドで谷口を待ち受けて「ガッツポーズ返しするのが夢」と、横田の頭の中では、すでに最終日のストーリーが、出来上がっているようなのだが…。

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