Tournament article
Philip Morris K.K.Championship 2002
「行くよ、今週は!!」
この日は1日2アンダーと、伸び悩んだが、片山のテンションは下がらない。
「昨日よりちょっと入らなかっただけで、調子自体は変らない。残り2日はきっとまた、ビッグスコアが出るはず。明日あさってを面白く“させる”んじゃなく、面白く“なる”んです!」
発奮材料があった。
前日の31日、妹の真里さんが、来季の女子ツアー出場権をかけたクォリファイングトーナメント、セカンドステージでトップ通過。
「一応、おめでとうとは言ったけど、まだまだこれから。甘えんじゃないぞ、とも伝えておいた。俺を食わせるくらいのつもりで頑張ってくれ、と」
普段から、家族思いは人一倍。厳しい言葉は、妹を思えばこそ。
同時に真里さんに諭した、「舞台が何であれ、“1位”ということに、誇りを持ちなさい」との言葉はまた、そのままそっくり、自分にも当てはまる。
ここで勝てば、2年ぶり2度目の賞金王に、大きく近づく。
「行くよ!今週は。見てて!」
いつでも、誇りを持ちつづけるために。片山は、頂点だけを見ている。