Tournament article
ゴルフ日本シリーズJTカップ 2002
「アイアンのキレが戻れば、バーディチャンスも増えてくる」
距離もあり、グリーンの傾斜もきつく、上につけるとほとんど、ノーチャンス。
にもかかわらず、この日のピン位置は、手前から9ヤードの位置。
手前ギリギリに乗せたいとの思いから、ショートしたり、右ラフに落す選手が多かった最難関の最終18番で、手前7メートルのバーディチャンスを決めて、ド派手な締めくくり。
天に向かって高くパターを突き上げたジャンボ。
「最後のショットは、4アイアン。…アイアンの安定性が戻ってくれば、バーディチャンスも増えてくる。余裕が出てくると、パッティングにまで気持ちを持っていけるし、4日間を通じての、アンダーパーも計算できる。…今年は、計算ができなくて、つらい思いをしたからね」
先週、初日に過小申告で失格となり、思いがけず、長い週末を過ごした。「その中で、いろいろと、来年にむけての課題を考えた」という。
「そのおかげで、こうしていかないといけない、というのが、はっきりと見えてきたんだ…」。
たとえば、5番パー4のチップインイーグル。
グリーン手前残り117ヤードからAWで打った球は、手前2メートルで2バウンドし、いったん、ピンを超えてバックスピンでカップイン。
「本来、自分がやろうとしていることに、非常に近づいてきていること」と満足げに、ジャンボがうなずく。
そのほかにも、1番で10センチにつけたバーディや、9番で上から7メートルを決めたバーディも、自身、かなりの高得点を出す。
「これまでは、ああいう場面で必ず5メートルくらいショートしていた。100ヤード前後の打ち上げだと、振り切っていけない部分があったから…。でも今回は、しっかりとしたインパクトが出来ていた。しっかりとした球で、ピンに被っていくショットが出来た。アイアンのキレが、相当に戻ってきているということだ」
今大会ダントツ最多の8勝目で、ジャンボ尾崎が、最後の最後に、存在感を強烈アピールするつもりだ。