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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2002

「常に目標が明確なこと」

“有言実行”で、片山晋呉は夢の舞台へ一歩近づく

“監督・主演”片山晋呉。
そのほかの出場19人は、単なる“脇役”でしかなかった。
日本シリーズという“舞台”で、ぶっちぎりの優勝劇。
「なかなか、できないことだよね!」
“自作自演”を完璧に演じきり、思わず、自画自賛したのも、当然だった。
開催前から「勝つ」と決め、ただの1日も、首位の座を譲らずにゴールを切った。

有言実行の秘訣は、「常に、目標が明確なこと」と、片山は言う。
たとえば、今週の“獲物”は、来年のマスターズ出場権だった。
年末の世界ランクで50位内に残れば、自身3年連続3度目の招待を受けられる。
「来年も、もう一度、あの舞台に立つには、どうすればいいか? おのずと答えは決まってくる。今週、勝って、可能な限りポイントを上げておくこと。それしかないでしょう?」

OK距離のウィニングパットを決めて、力強いガッツポーズ。
スタジアム風になった18番グリーンを、グルリと埋め尽くした大ギャラリーに感謝をこめて、いくつもいくつも、ボールを投げ込むシーンは、実は、始まる前から、片山の脳裏にすっかりと、描かれていたのだ。

目標スコアの「20アンダー」こそ、クリアできなかったが、
「最終日はノーボギーでしかも9打差。そりゃもう、今日のゴルフには100点満点、つけてもいいでしょう?」。
そう言って、キラキラと瞳を輝かせた瞳は、すでに、オーガスタに向いている。
「今年は予選通過できずに帰ってきた。来年はしっかりと対策練って、ぜひ自分の力を発揮してみたい。今日のゴルフでも、メジャーの舞台ではまだまだだけど、もう一歩、極めれば、僕にもやれるかもしれない…」

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