Tournament article
カシオワールドオープン 2003
ツアー史上初の女子選手、ソフィ・グスタフソンは予選通過はならなかったが・・・
ツアー史上初の女子選手、ソフィ・グスタフソンは予選通過はならなかったが・・・
スタートの1番ティショットで、300ヤードを超えるビッグドライブ。これを見た同組の横田真一、「 ・・・いやいや、ここで俺がムキになっちゃいけない」とあえて低めにティアップしたのが裏目に出た。
「大ダブり」のドライバーショットは、左の木に当たってその飛距離、わずかに「150ヤード・・・」。男 子選手を、いきなり150ヤード以上もオーバードライブしたグスタフソン。アプローチで左手前3メート ルにつけ、楽々のバーディだ。
しかし好調も長くは続かなかった。100ミリを越えるラフに、トータル7000ヤードを越える距離。加えて、勾配 のきついコースレイアウトが、徐々に彼女にダメージを加えていく・・・。
「前半は調子よくできましたが、全体的には満足していません。特に今日、パットがよくなかったのが 、スコアに響いた」と唇を噛んだ。
通算7オーバー93位タイで、ツアー史上初の女子選手の予選通過は実現しなかった。それでも、その実 力は男子選手を脅かすに十分だった。彼女の打つ1打1打に注目が集まり、大会はおおいに沸いた。それ はまた、本人にとっても収穫の多い2日間だったようだ。
「この経験を今後、どう生かすか。・・・それを考えるにはまだ時間が必要ですが、とにかく、このカシ オワールドオープンで素晴らしい時間が過ごせたことが嬉しい」。2日間、ともに戦った倉本昌弘、横 田についても好印象で「一緒にまわっていてとても心地よい選手ね」と、関係者にもらしていたという 。
「もう一度、機会がいただけるなら、ぜひとも参加したい。2度目のチャンスを期待しています」と明 るいコメントを残して、グスタフソンは鹿児島をあとにした。写真中央=1番ティグラウンドで3人そろっての記念撮影は倉本の配慮。「昨日はあいにく雨模様だったか らね。レインウェアを着てない彼女を、撮ってあげてほしかったんだ。2日間、彼女なりに精一杯プレ ーしたと思うが、日本の芝とツアーに慣れていないことで、苦労していたね」(倉本)。
写真下=1番ティショットでグスタフソンを意識しまいとしてかえってミスをしでかした横田。「1番で 大だふり。グリーンまで補足しようと思ったけどあまりに距離が残りすぎて補足しきれなかったんだけ ど、推定ピンまで270ヤードはあった(笑)。彼女には、150ヤード以上も置いていかれた。あんまり飛 ぶんで、びっくり。また機会があれば、喜んで一緒に回りたい」