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マンシングウェアオープンKSBカップ 2003

『イーブンパーなら、ただの人』ホストプレーヤーの杉原輝雄は54位タイ発進に「ちょっと厳しい・・・」

関西のドンが、地元ファンの前で渾身のプレーだ。7,206ヤードと距離が長くタフなコンディションに「これじゃ勝負にならへんかもねえ・・・」と、開催前から本人も懸念していたが、この日の4バーディにはギャラリーも大興奮。同組の宮瀬博文に常に5、60ヤードは置いていかれながらも、絶妙の小技でチャンスを作る。
スタートこそボギーが先行したが、4番では10メートルものバーディパットを決めて取り返すと「さすが、ドンっ!」。6番パー3では、5ウッドで4.5メートルにつけてこれまたバーディに「う〜ん、素晴らいっ!」。いぶし銀のプレーには、“歓声”というよりも、思わず、唸り声で声援を送ってしまう、ギャラリーのみなさんだった。

主催のデサントとウェア契約を結ぶ杉原は、「喜んでもらいたい、と思うとプレッシャーがかかります」と打ち明ける。ホストプレーヤーとして闘志をかきたてられるのと同時に、「つまらないゴルフはしたくない」。その思いが、背中に重くのしかかかるのだ。この日は、後半の17番まで1アンダーのゴルフ。「なんとかしてこのままアンダーパーで、と頑張ったんやけどね。イーブンパーなら、ただの人です」と、18番の最後のボギーに憮然とした65歳。
「今日はパットに救われた。あのパットなら70くらいで回らないと」と、54位タイにも厳しい表情。昨年のダイドードリンコ静岡オープン以来、32ラウンドぶりの予選通過は「ちょっと厳しいのでは」と、話したが・・・。
写真=大歓声が起こるたびに、1回1回、丁寧に帽子を取って挨拶するドン。「ファンのみなさんの声援はほんとうにありがたい。明日もぜひ予選通過したいが・・・」

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