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日本プロゴルフ選手権大会 2003

日本プロゴルフ選手権大会は、鈴木亨が2位と3打差の通算16アンダーで3日間連続 で単独首位

524ヤードの6番パー5でグリーン奥からのアプローチをチップイン。これでこのホー ル、3日間連続の イーグルだ。「初日もチップインでした。今日も打った瞬間に“なんか入っちゃうん じゃないか?” って。いやあ、ほんとこの6番には毎日、助けられてます!」。
前日までより風が弱 まったこともあり、この日 3日目はハイスコアの戦い。「絶対に伸ばしていかないといけない」という展開の 中、鈴木は4番で第2 打をOBとしてダブルボギーを打っていた。スタート時の4打差が、あっという間にタ イスコアだ。それ だけに6番のチップインイーグルは、再び2位以下を突き放す絶好の起爆剤となった。

決勝日から2サムでのラウンドになる今大会。この日は、約1年半ぶりとなる片山晋呉 との組み合わせ に「胸を借りるつもりで臨みました」と、鈴木はいう。7歳年下とはいえ、相手は今 年3年連続でマス ターズ出場を果たすなど、ここ数年で世界へと羽ばたき急成長をとげた選手だ。「自 分より、実力も 格もうんと上」という謙虚な気持ちでぶつかって、その片山に3打差つける通算16ア ンダーで、3日連 続の単独トップだ。
鈴木にとって“3日目”は鬼門だった。2日目終了時点で7打差つけて首位に立った95 年 大会も、3日目に「攻めるべきか守るべきか」、どっちつかずのままプレーしている うちに結局、1打 差まで詰め寄られ ていた。「だから今日は周りのスコアは意識せず、美浦ゴルフ倶楽部を攻略し尽くす つもりでプレーした。 行けるところまで行こう、と決めていた。今日そのとおりやれたことで、成長してい る自分を感じて います」
勝てば約1年ぶりの優勝は、初めての“日本”と名のつくタイトルだ。「今から構え てもしょうがない 。意識するのは、最後の3ホールあたりから」逸る気持ちを懸命に抑え、鈴木が決戦 に挑む。

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