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ウッドワンオープン広島ゴルフトーナメント 2004
ウッドワンオープン広島2日目 コースレコードタイ記録をマークして、片山晋呉が単独首位浮上
コースレコードタイ記録をマークして、片山晋呉が単独首位浮上
昨年まで、3年連続で出場してきた全英オープンの出場権を、今年は逃した。それだ けに、次週に本番 を控え、全英出場組が欠場する今大会で、存在感をアピールしたい、という気持ちが 強い。
現在、賞金ランク1位に立つのは、やはり全英組のS・K・ホ。そのホと、同2位に立つ 自身との賞金差を指折り数えて、ニヤリと笑った。
「約1700万円差・・・」。
優勝賞金2000万円の今大会で勝ってホを抜けば、「日本の賞金1位が全英に出ていな いんだ、みたいな こともある。しかも1打差にはジャンボさん。残った選手で、日本ツアーを精一杯、 盛り上げていけれ ばいい」。
その言葉どおりこの日2日目は、注目を集めさせるに十分な、プレーぶりだった。
前半のインコースで3つバーディを奪って折り返すと、2番パー5では残り231ヤードを 7ウッドで3メー トルにつけてイーグル奪取。
続く3番で奥から3メートルを入れ、4番で1メートル。
八本松にとどろく歓声に、はじめは少なかったギャラリーが、次第に片山の組に吸い 寄せられていく。
さらに5番で、8メートルをチップイン。3連続バーディに、今年の決めポーズ『ハッ スル、ハッスル』の大合唱がこだまする。
次第に盛り上がりを見せたギャラリーの興奮は、最終9番で最高潮だ。
10メートルのバーディパットをねじこんで、コースレコードタイの63。片山が、通算 11アンダー単独首位に躍り出た。
連日の猛暑に、スタミナ切れを訴える選手も少なくない。シーズン半ばともなれば体 重の減少を気にす る選手がほとんどだが、片山はむしろ「痩せたいくらい。だって夏は“ナイスバ ディ”で水着を着たいから」と笑う。
そのために毎日、コースからの帰り道に車を途中下車。宿泊先まで約30分の道のり を、ひとり走って帰途につく。体に良い黒酢やニガリを積極的に摂取するなど、暑さ に負けない体調管理にも余念がない。
照りつける太陽にもダレることなく、「プロならば、当然でしょう」と平然と言って のけ、コースでの 軽やかな歩行に一点のゆるみも見せないのは、日々の努力のたまものだ。
2001年以来、4度目の今大会。過去3回の出場は1997年-9位タイ、1998年-3位タイ、 2001年-5位タイと、 一度もトップ10を外していない。大会との相性の良さも、実証済みだ。
「やりがいのある相手と、良い戦いがしたい」。決勝ラウンドは、今大会過去9勝の ジャンボとともにベテランVS若手のデッドヒートを披露して、ジャパンゴルフツアー を盛り上げるつもりだ。