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三井住友VISA太平洋マスターズ 2004

片山晋呉「こういうところで、苦しんでいる場合じゃない」

開催直前まで「今週は、ぶっきらぼうなコメントしか言わないよ」と宣言していた。3週前からの体調不良で、ラウンドするので精一杯。「いまは賞金王のこととか、考える余裕もない」と、言っていた。

それが一転、この日2日目は、同じ組でまわったダレン・クラークとの伸ばしあい。
「世界ランキング12位のプレーを、目の前で見せつけられて。B型だからね。ああいうの、燃えるんですよ」。

クラークは、先週の米ツアー『ツアーチャンピオンシップ』の会場から直接、ここ御殿場に駆けつけた。今週火曜日に、コース入りしたばかり。まだ、時差ボケも残っているはずだ。
「それでも、当たり前のようにスコアを伸ばしてくるのがすごい。僕も、こういうところで苦しんでいる場合じゃない、と思ったんです」。

ここ御殿場コースは、苦手だった。しかし、自身2度目の賞金王や、来季のメジャー出場を目標にしていると言うのならば、ここでまごついているわけにはいかない。

もしクラークに競り勝てば、「自信もつくし、レベルがまた一個、上がる気がする」と片山。「…でも彼は、僕なんか眼中にないでしょうけどね」と、一応は謙遜してみせたが、このまま独走を許すわけにはいかない。
ジャパンゴルフツアープレーヤーの威信をかけて首位のクラークに食らいついていく。
そして最後には“シンゴ”の名を、世界ランカーの脳裏に刻みつけるつもりだ。

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