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アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン 2004

伊沢利光が、史上21人目のアルバトロスを達成して首位タイ

どんな場面でも、精神状態は常にフラット。「・・・僕って、ほとんど、テンションが上がったことがなくて」。谷口徹や片山晋呉ら、感情をむき出しに戦う選手たちを見るにつけ、あまりにも変化のない自分に、「選手として、もっと熱くなったほうが、いいのではないか」と、不安を感じたこともある。

しかしいまは、それが自分のスタイル、と納得している。

今年8月から正式契約を結んだメンタルトレーナーの岡本正善氏に相談してみたところ、最後には自分が勝つ、という自信さえ持っていれば、無理に気持ちを上げようとしなくてもいい、と教えられたからだ。

この日初日の快挙達成の瞬間も、平然としたものだった。
17番パー5。右斜面のラフから5番ウッドで放った第2打は、2段グリーンの手前から転がって、カップに吸い込まれていった。

伊沢の位置からでは、カップインの瞬間が見えなかったこともあるが、少し前を歩いていた同組の加瀬秀樹の「入った、入ったぞ!」という声と、グリーンまわりのギャラリーの大歓声に促されて申し訳程度に両手をあげたものの、その指先にはまったく力が入っておらず、自身3回目のアルバトロスにも、「それまでは1アンダーだったのが、これで急に4アンダーになったなあ、くらいのもので…(笑)」。

すぐそのあとのハーフターンで数分のインターバル。パッティンググリーンで時間をつぶすうちに、少しの熱もすっかり冷めて、「またいちから」と何事もなかったかのように、後半のアウトコースでさらに3つ伸ばして7アンダー首位スタートだ。

出身地こそ神奈川県だが、2000年に居を移して、現在の住まいはここ麻生飯塚ゴルフ倶楽部から車で15分もかからない。
週末には、家族も揃って応援に来てくれる予定だ。

地元プレーヤーとしてこの第1回の記念大会に名前を刻み、最愛の人たちと、一緒に喜びを分かち合いたい。

アルバトロス
パーより3打少なくあがること。一般的に、パー3でのホールインワンよりも難しい、と言われている。ツアーでは、24回目21人目の快挙。直近の達成者は、昨年の住友VISA太平洋マスターズで、インド出身のジョティ・ランダワで、最多記録は、3回の新井規矩雄がいる。
伊沢自身は、師匠のジャンボ尾崎とのプライベートラウンドでの1回と、ツアー競技では94年の久光製薬KBCオーガスタに続く2回目。



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