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中日クラウンズ 2004

第45回中日クラウンズ 前日2日目に設定した高い目標に2打差まで迫る通算18アンダー、2位と7打差の大量 リードで片山晋呉が単独首位

「最終日は20アンダーにしよう」
前日2日目に設定した高い目標に2打差まで迫る通算18アンダー、2位と7打差の大量 リードで片山晋呉が単独首位
思わず、自画自賛のバックナインだった。15番でOK距離につけ、続く16番では4メー トルを沈めて連続バーディ。通算17アンダーに、今週のキメポーズ『ハッスル、ハッ スル!!』も、絶好調だ。
そして迎えた最終18番。「僕自身がいちばん興奮しちゃったよ」と本人も目を丸くし た8メートルのバーディパットは、大ギャラリーの歓声とともにラインに乗って、 カップに吸い込まれていった。
これで通算18アンダー。192ストロークは、54ホールでのツアー最少ストローク記録 を更新だ。
「こんなに良いゴルフはめったに出来るもんじゃない。そんなゴルフができる自分 に、幸せを感じています」。ホールアウト後も、自身のプレーに、しばし陶酔状態。
3打差首位に躍り出た前日2日目の終了時点で、今週の目標を決めていた。「最終日は 20アンダーにしよう」。ショット、パットともに絶好調。どこにも不安材料が見当た らないからこそ設定できる、高いノルマだった。
前半こそ、気負いすぎたのか伸び悩んだが、8番パー4で流れを呼び込む。右ラフから の第2打。「これを乗っけて入れれば、僕の流れになる」と予感した。ピッチングサ ンドで打ったショットはピンまで5メートル。これをど真ん中から決めた。そのあ と、ターンした10番まで3連続バーディ。波に乗った。「後半は、首位に立った人な ら、普通は絶対にしないようなショットをしていった。13番パー3ではこれ以上ない くらい、良いショットをした」。しかも、ピンまで3メートルのバーディチャンス は、「今日一番の難しいライン。でもきれいに打ちぬけた」。ど真ん中から沈めてみ せた。
自身の設定した目標スコアまでは、あと2つ。最終日は、2位とは7打差の大量リード でのスタートだ。しかし、「今の僕には差も、優勝も問題じゃない」と片山は言っ た。
「(2000年の)賞金王は勢いでなった。でもいまは、あのころより明らかに技術は 上。これまで打てなかったようなショットが打てるようになった自分が、ただただ嬉 しい。いまは純粋に、ゴルフを楽しんでいる。とにかく明日も、自分のためにゴルフ を楽しみたいだけ」。
最終日、3アンダーの67ストローク以下でまわってくれば、72ホールでの最少スト ロークのツアー新記録が樹立される。だが、いまの片山は「ゴルフが好きで好きでた まらない」ただその気持ちだけに、突き動かされているようだ。

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