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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2005

横田真一「優勝して、もっと幸せになりたい」

今年シーズンも終盤を差し掛かるころ、横田が常に気にかけていたのは今大会のことだった。ツアー優勝者と、賞金ランク25位までの者にしか出場権が与えられないこの頂上決戦。
ボーダー線上に位置していた横田は、毎週ごとにランキングとにらめっこ。
ああでもないこうでもない、とシュミレーションを繰り返していた。

4年ぶり3度目の出場にこだわった理由のひとつは、会場から車でわずか20分の横浜市青葉区に住んでいるということ。
まさに、東京よみうりカントリークラブと目と鼻の先にいながら、自宅でゲームを観戦しなければならない屈辱は耐え難い。

まして今年は、最終日の表彰・閉会式で、ツアーとして初めて出場選手が全員参加することが決まった。その席上で、選手会長の横田がこの1年の挨拶をする予定で、いずれにしても最終日には会場に来なくてはならなかったのだ。

それだけに「出場できただけでも幸せです・・・」無事、出場権を手に入れたことがどれほど嬉しかったことか。
その喜びが、横田に普段以上の活力を与えている。

この日初日の朝。自宅まで迎えにきてくれた専属キャディの山田真一郎さんは、その姿に目を見張った。
車を待つ間も張り切って、玄関先で素振り。

「“横田さん、どうかしちゃったのかと思った”と、言われました」と苦笑する。

本番も、その気持ちを切らすことなく67でまわって2位タイ発進。
17番パー5のイーグルは、残り30ヤードの第3打をチップイン。
上々のスタートに、「優勝して、もっと幸せになりたい」。今季初優勝への最後のチャンスに、願いがこもる。

昨晩は、豚汁となすとひき肉の炒め物とマグロを振舞ってくれた妻・夕子さん。2001年の38回大会で、選手全員参加の開会セレモニーを見て、いたく感動してくれたものだった。
今年は最終日の表彰式でも、さらなる感動をプレゼントしたいところだ。

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