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マンシングウェアオープンKSBカップ 2005
高山忠洋「あとはもう、勢いでいく」
今年、初優勝をあげた開幕戦『東建ホームメイトカップ』の会場で、深堀圭一郎に「面白いよね」とふられたが「そんなドラマ知らない」と、答えて笑われた。
話題に遅れないためにも、「そのうちぜひ見よう」と思っていたのだがなかなか機会がなく、今週、ようやくシーズン1の全24話を買い占めて持参したのが「良い気分転換になっていますね」。
リラックス通勤を、3日目の急浮上につなげた。
初優勝のあと「早く次の優勝を」と願う周囲の声にこたえたくて、余計な力が入っていた。
「勝つぞ!と、意気込みすぎて空回りしていた」。
その次のつるやオープンで、予選落ち。
先週の日本プロは、週の月曜日から現地入りして練習ラウンドに励んで水曜日までは絶好調だった。しかし、本番に入るなり「疲れはじめて」やはり、予選落ちした。
それだけに、今週もますます余分な気合が入っていた。それを指摘してくれたのが、谷口徹だ。
「おまえ、オーラ出すぎ。火曜日から、そんなにオーラ出してどうするの?」。
偶然にも予選2日間、その谷口と同組ラウンドだったため、余計に気持ちを抑えてプレーすることを心がけた。
初日こそ1オーバーで出遅れたが、2日目に66。そして、この日3日目はボギーなしの8バーディをマーク。前日のホールアウト後、とっぷりと日が暮れるまで残って励んだパッティング練習も奏効して2位タイ浮上。
「思いがけない、チャンス。でも、僕は藤田さんに技術では勝てないし、ここまで来たら、あとはもう勢いで行くだけです」と、意気込みを語った高山。
さて、この日も練習を終えて、車に乗り込むなりドラマの続きだ。
ハラハラドキドキの展開に高山が食い入る横で、運転手をつとめる専属キャディの東勝年さんは、「俺は、ぜんぜん見られないんだよな」と、口を尖らせていた・・・。