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ANAオープンゴルフトーナメント 2006

横田真一「後輩には負けられない」

この日の輪厚は強い風。おびただしい枯葉が宙を舞い、選手たちに降り注ぐ。拾っても、拾ってもキリがない。
1番パー4で3パットのボギー。「短いパットが、葉っぱに蹴られて・・・」。
出だしからつまづいて、首位の近藤に一時大量リードを許してしまった。

その差が、2つに縮まっていることを知ったのは16番。
「コンちゃん(近藤の愛称)は、専修大の後輩。負けるわけにはいきません」。
結局、1打差3位のホールアウトは先輩のプライドだ。

最終日の翌18日月曜日は敬老の日。
一児の親となったいま、両親に贈りたいのはツアー2勝目だ。
母・瑞枝さんがガンで亡くなったのは97年4月19日だった。
その年、9月のこの大会でツアー初優勝をあげた。
以来、男手ひとつで駆け出しの息子をサポートしてくれた父・昌人さんにも、思い出の地でもう一度報いたい。

妻・夕子さんは、夫のスコアが良い日は必ず、瑞枝さんの墓参りに行く。
「・・・きっと、今日も行ってくれてると思う」。
夫婦の祈りは天に届くか。



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