Tournament article
三井住友VISA太平洋マスターズ 2006
ダレン・クラーク「日曜日に答えを出したい」
インタビューにのぞむ際、関係者を通じてクラークが、ひとつ条件を出した。
「・・・できれば、妻のことは質問しないでください」。
今年8月にヘザー夫人を亡くしたばかり。その直後の欧米対抗戦『ライダーカップ』で3勝0敗と不敗の成績を残しチームの勝利に貢献したものの、愛妻を失った傷が癒えるにはまだ早すぎる、ということなのだろうか。
キャップとポロシャツの襟に刺繍されたピンクリボン。
1980年代にアメリカで始まった、乳がんの早期発見・診断・治療の大切さを訴える市民運動のシンボルマークだ。
やはり、この忌まわしい病いに倒れた妻の死を機に、クラークがチャリティ活動を始めたのも8月。
「妻はすでに4年前からこの活動を始めていた。彼女を失ってから、僕も何か役に立ちたいと思ってね・・・」。
今でも、常に心の中にいる。
3連覇の可能性について聞かれ「日曜日にその答えを出したい」と、笑ったクラーク。
親友のリー・ウェストウッド(英国)に続く史上2人目の快挙達成は、天国の妻に贈る。