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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2006

横田真一「いま自分がやるべきことは、QTに出てベストを尽くすこと」

「シードを取れなかったら、ゴルファーとしてクビだと思っている」と、思いつめた表情で語ったのは今月初め。11年間守ってきたシード権の危機を迎え、あれから4試合で必死に挽回をはかったが、この事実上の最終戦でもとうとう届かなかった。

前日3日目の13位タイから、さらに順位を下げて31位タイ。
賞金ランク76位で、シード落ちが決まった。

なかば呆然とホールアウトしてきた横田がふいにツアー関係者から聞かされたのは、「選手会長特別シード枠」の話だった。

選手会長に就任して今年で2年目。
初就任の昨年は、自己最高の賞金ランク14位につけた。
「だから、今年のはそのせいじゃない」と、本人は強く否定したが、実際の職務は多忙を極める。

年5回の選手会理事会、年6回のJGTO理事会ほか貴重な月曜日も何か懸案が出れば、すぐに東京の事務所に駆けつける。

大会期間中もそうだ。
会長のもとにはさまざまな意見が寄せられる。
そのひとつひとつに心を砕き、ツアーを盛り立てるために一生懸命、尽くしてきた。
自分の練習時間を割いてまで取り組む姿勢には当然、選手からの信頼も厚い。

その功績を認め、横田に特別に来年の出場権を与えようという案がいま出ている。
27日(月)の日本ゴルフツアー機構の運営委員会にかけられて、正式決定される見込みだ。

「選手会長として評価していただいたことが、素直に嬉しかった。試合が終わった直後に聞かされたので、思わず“ありがとうございます”と、答えてしまった」。

いちどは、今すぐにもその話を受けるような返事をしてしまったが、帰りの飛行機の中で「もういちど考えなおした」と横田はいう。

「やはり、今自分がやるべきことはQTに出てベストを尽くすこと」。

29日(水)から、茨城県のセントラルゴルフクラブで始まるファイナルQTへの出場を決めた。
「今は、何も考えず目の前のことに集中したい」と、話している。

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