Tournament article
つるやオープンゴルフトーナメント 2006
三橋達也(みつはしたつや)が首位発進
「11番でパットを打とうとしたら、すごい葉っぱが飛んできて。まるでタイムマシーンみたい。風が止んだ瞬間に『今だ!』と思って打ったら、2メートルの簡単なラインを外しちゃいましたよ」。
グリーン上でも影響が出るほどの風。
それでも、「フォローで大きい番手を持って軽めに打つ」など、うまく対応しながら乗り切って3アンダー首位タイ。
今年にかける、思いは強い。一昨年前、ツアー初優勝。そのとき得たシード権が、今年で切れるからだ。「去年みたいなことは、してられない」。
そんな思いが、この日の粘りにつながった。
練習ラウンド中にラフからのショットに失敗し、右小指をケガしたのは昨年のオフ。
そのまま開幕まで、まったくクラブが握れなかった。
そのため、いざシーズンに突入しても「練習不足というプレッシャーに、指の痛みへの恐怖が加わって、怖くて振れなくなった」。
8試合連続の予選落ち。
痛みが取れたのは秋も半ばを過ぎてからで、ついに遅れを取り戻すことができなかった。
賞金ランキング(86位)によるシード権の確保に失敗して、「お尻に火がついた」という。
今年はオフ返上で、ゴルフ漬けの毎日を送った。
高知で3度の合宿を行い、1日2ラウンドを1週間。朝から晩までクラブを振った。
おかげでいまは、1日18ホールのラウンドが「あっという間に終わる」ひどく短く感じられるほどだ。
「今年は、何が何でも頑張りたい」という三橋。
「このままでは、そのうちファンの人に“あんた誰?”と言われそう。ツアー1勝も、単なるまぐれで終わってしまうから」。
だから今年は、年間2勝以上が目標だ。