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中日クラウンズ 2006

桑原克典「僕にも何かできることがないかと・・・」

地元・愛知県出身。今週はコースから車で40分の自宅通勤ができる。普段の遠征より時間がゆっくり取れることもあり、開幕直前に自宅でお気に入りのホームページを開いてみた。

それは、ハードル走の五輪代表選手・為末大さんの公式サイト。
その熱きアスリート魂から、“侍ハードラー”の異名を持つ為末さんのことは、以前から大ファンで「どういう考えを持っておられるのか。すごく興味があって」。
日ごろから注目していた。

今週も、思い入れの強いこの地元大会を前に「彼のサイトに、何かヒントになることがないか」軽い気持ちで、パソコンを立ち上げたのだった。

そのとき目が釘付けになったのが、4月20日にアップされていた最新のブログ。
「森千夏選手」という表題のその中身に、すっかり心奪われてしまった。

為末選手のブログによると「森千夏選手」とは、砲丸投げの元・代表選手で、いまは不治の病と闘っているという。
2004年のアテネ五輪ですでに体調を崩していた。それでも出場を果たすなど、不屈の精神で立ち向かってきたが、昨年ようやくその病状が分かり余命宣告まで受けたという。
「虫垂ガン」というその病いは難病で、治療法があまり知られていないばかりか、莫大な治療費もかかるそうだ。
この4月には「森千夏を応援する会」が発足し、為末さんも彼女をバックアップしているという。

「・・・これを読んで、同じプロスポーツ選手として僕にも何かできることがないか、と・・・。いろいろと必死で考えている途中なんですよ」と、桑原。
「少しでも手助けがしたい。・・・僕がこうして話すことで、少しでもみなさんに森選手のことを知ってもらい、良い情報が集まれば」。

日ごろから「僕らゴルファーも、もっともっと、社会に役立てることをしていこう」と呼びかけている桑原。
2アンダー13位タイにつけたこの日初日も自分のプレーそっちのけで、そのことばかりを熱く語っていた。


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