Tournament article
フジサンケイクラシック 2006
片山晋呉「ゴルフが好きだという気持ち」
「追われる身の難しさ」。
昨年、2年連続の賞金王に輝いてからというもの、谷原を筆頭に、口々に「打倒・片山」を口にする若手が増えてきて、「いつか、僕も一番でいられなくなるときが来るのだろう。そうなったとき、どう気持ちを切らさずにやればいいのか…」。
ちかごろはそんな弱気な思いさえ、頭の片隅をよぎるようになってきた。
「次は25勝を目標にやればいいのか?」。
それとも年間5勝、6勝?
当面は10月の日本オープンで、「是が非でも連覇」という目標を掲げた片山。
頂点に立った者にしか分からない孤独と葛藤を抱えながらツアーは後半戦。ますます熾烈な賞金王争いに突入する。
しかし、どんなに深い迷いの中でさえ、きっとこの思いが彼を支えていく。
表彰式で、プレゼンターの白石美帆さんに「ゴルフをする上で、片山さんが大切にしていることは何ですか」と、聞かれて即座に答えた。
「ゴルフが好きなこと。好きだ、というその気持ちです」。
誰にも負けない強烈なゴルフ愛。
常にその熱い気持ちに突き動かされて、ここまで歩いてきた。
だから、その思いが枯れない限りこれからも、片山は胸を張って王道を突き進んでいくのだろう。